皆さんこんにちは!
株式会社福音興業、更新担当の富山です。
シリーズ2: スクラップからリサイクルへ!その流れを徹底解説
第4回:リサイクル業界が直面する課題とその解決への取り組み
前回は、スクラップがどのようにリサイクルされ新製品に生まれ変わるかをご紹介しました。今回は、業界が抱える主な課題と、それを乗り越えるために私たちが取り組んでいる最新の技術やサービスをご紹介します!
目次
1. 課題①:不純物混入による品質低下
■問題点
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回収段階で金属以外の異物(プラスチック・ゴム・塗膜など)が混入すると、溶解・再加工の工程で炉の故障や製品品質のばらつきが発生。
■解決策
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高度な分別技術の導入
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レーザーセンサーやX線による自動選別ラインを新設し、異物を事前に除去。
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回収元教育プログラム
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建設現場や企業に向け、スクラップを出す際の分別マニュアルを配布・講習。混入率を年間20%削減。
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2. 課題②:価格変動リスク
■問題点
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世界的な金属相場の変動により、原料コストや買取価格が不安定。小規模事業者ほど収益が圧迫されやすい。
■解決策
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長期固定価格契約の推進
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大手製鉄所やアルミメーカーとあらかじめ一定期間の買取価格を固定する契約を締結し、価格リスクを軽減。
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多品目展開によるリスク分散
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鉄だけでなく非鉄金属、電子基板、モーター類まで回収対象を拡大し、市況変動の影響を分散。
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3. 課題③:環境規制の強化対応
■問題点
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大気汚染防止法や廃棄物処理法の改正で、溶解炉の排ガス基準や産業廃棄物の処理・報告義務が厳格化。
■解決策
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クリーン燃焼炉の導入
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最新の脱硫・脱塩素装置付き炉を稼働し、排ガス中の有害物質を従来比90%以上カット。
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デジタル管理システムの構築
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廃棄物マニフェストをブロックチェーンで一元管理。法令遵守を確実にし、監査負荷を50%削減。
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4. 課題④:人手不足と技能継承
■問題点
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高齢化が進むリサイクル業界では、熟練スタッフの退職に伴う技術継承と人材確保が喫緊の課題。
■解決策
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ロボット・AIの活用
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自動破砕・分別ロボットを導入し、重労働工程の省人化を推進。若手の負担を軽減。
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オンライン研修プログラム
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VRを使ったスクラップ識別研修を実施。新入社員も短期間で基礎知識と安全技能を習得。
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5. 課題⑤:輸送コストの上昇
■問題点
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燃料価格高騰や物流規制強化により、スクラップ輸送コストが増大。
■解決策
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地域クラスター方式
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地域ごとに小規模集積拠点を設け、トラック輸送距離を平均30%短縮。
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鉄道輸送とのハイブリッド化
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長距離輸送は鉄道コンテナを活用し、CO₂排出量とコストを同時に削減。
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まとめ
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品質確保:先進分別技術と回収元教育で不純物混入を防止
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価格安定:長期契約と多品目展開で市況リスクを分散
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法令対応:クリーン炉とデジタル管理で環境規制をクリア
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人材・技術:ロボット化とVR研修で技能継承と省人化を両立
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輸送効率:地域拠点と鉄道輸送でコスト&環境負荷を最適化
これらの取り組みを通じて、株式会社福音興業は持続可能なリサイクル社会の実現に貢献してまいります。
次回の第5回は「リサイクルの未来展望と最新技術トレンド」をお届けします。どうぞお楽しみに!
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