月別アーカイブ: 2025年5月

第6回スクラップ雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社福音興業、更新担当の中西です。

 

 

スクラップ業界の鉄則 〜安全・分別・信用を守るプロの心得〜


今回は「スクラップ業界における鉄則」、つまり長年の現場経験から培われたプロの基本ルールについて一般的な市場での動向を基にご紹介します。

一見、金属を集めて売るだけに見えるこの仕事ですが、実際には命の危険・品質管理・環境対策など多くのポイントで高度な判断が求められます。
それでは、スクラップ業界で守るべき鉄則を5つの視点からご紹介します。


⚠ 鉄則①:安全第一、命あっての回収作業

 

スクラップの現場は、鋭利な金属片・重機・高温の作業環境などケガのリスクが常に隣り合わせ

  • 軍手・ヘルメット・安全靴・防刃グローブなどの保護具を必ず装備

  • クレーン・フォークリフト操作時は一人作業禁止・合図確認の徹底

  • 不燃性ガス・火気・爆発物の混入チェックも重要(例:スプレー缶やリチウム電池)

 

「焦らない・慣れない・油断しない」が現場での合言葉です。


🔍 鉄則②:分別こそが価値を決める

 

金属スクラップは**“混ざっていると安い、分けると高い”**が基本。

  • 鉄と非鉄(銅・アルミ・ステンレス)は必ず別々に

  • 被覆銅線・真鍮・合金系など、材質ごとの選別が重要

  • 汚れ・油・異物付きは「原料」ではなく「ゴミ」として扱われる場合も

 

経験を積むことで、「見た目と重さで種類を見分ける」職人の目が育ちます。


💬 鉄則③:嘘をつかない、誤魔化さない

 

スクラップ業は、相場によって価格が大きく変動する世界。だからこそ信頼こそが最も大事な資産です。

  • 納品物に異物やゴミを混ぜない

  • トラックの重さをごまかさない

  • 明細や伝票は正確に記載・報告

 

「1回のズルは10年の信頼を失う」と言われるほど、誠実な取引姿勢が業界の信用を築く鉄則です。


🌍 鉄則④:環境意識を持ち続ける

 

現代のスクラップ業は、**リサイクル業であると同時に“環境保全業”**でもあります。

  • 廃油・重金属・冷媒ガスなどの適正処理は法令遵守の基本

  • 排水や騒音対策のために工場の環境整備を怠らない

  • フロン類回収やPCB廃棄物への対応力も必要

 

「地球にやさしいスクラップ屋」が、今後ますます選ばれる時代です。


📊 鉄則⑤:相場を読む力と柔軟な仕入れ力を磨け

 

スクラップ価格は、日々変動する世界市場の影響を強く受けます

  • 鉄・銅・アルミの国際価格(LMEなど)をチェック

  • 円安・円高・戦争・資源規制など外的要因も把握

  • 仕入れ先(解体業者・工場など)との柔軟な調整が必要

 

情報収集と先読みが、価格差の中で利益を生む最大の武器になります。


✨まとめ:スクラップのプロは、“見えない価値”を見つける目を持つ

 

スクラップ業界は、単なる廃材処理業ではなく、資源と信用を同時に扱うプロフェッショナルの世界です。
その現場で大切にされている鉄則は、命・信頼・環境・相場すべてを守るための知恵と努力の積み重ねなのです。

次回もお楽しみに!

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第5回スクラップ雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社福音興業、更新担当の中西です。

スクラップの歴史 〜廃材から資源へ、循環社会を支えるリサイクルの進化〜


今回は、「スクラップ(廃金属)の歴史」について、少しディープに掘り下げていきたいと思います。


スクラップと聞くと、“廃棄物”“ゴミ”といったイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実はこの業界は資源循環の要として、古くから社会に貢献してきた重要な分野です。

では、スクラップ業はどのように発展し、私たちの暮らしや産業にどんな役割を果たしてきたのでしょうか?


🔧 1. 古代から存在した「再利用」という知恵

 

金属は人類が最初に「再利用」した資源の一つです。
古代ローマや中国では、戦争で回収された武器や農具の金属を溶かして再利用していた記録があり、スクラップの歴史は文明の始まりとともにあるといっても過言ではありません。

  • 鉄・銅・青銅は高価な資源として、破損しても再鋳造され再び道具に

  • 日本でも江戸時代には、鍋や釘、傘の骨などを再利用する文化が根付いていた

 

この時代の「もったいない精神」は、現代のリサイクル思想にも通じるものがあります。


🏭 2. 近代化とともに発展した“都市型リサイクル”

 

明治以降、日本が近代工業国家へと進むなかで、鉄道・造船・軍需工場などで大量の金属が使われるようになり、スクラップ業も一気に産業としての地位を高めました。

  • 工場から出る端材や切粉、壊れた機械部品を再資源化

  • 廃車・廃船の解体から鉄・銅・真鍮などを回収

  • 「鉄くず屋」「古物商」が都市の中でリユースを担う存在に

 

大正・昭和の戦時中には、**金属の供出(強制的な回収)**が行われるなど、国家レベルでも金属リサイクルが重視されていました。


🔄 3. 戦後〜高度経済成長期:「産業廃棄物」としてのスクラップの確立

 

戦後の復興とともに工業生産が急拡大したことで、スクラップ業も大量の廃材処理とリサイクルを担う存在に

  • 自動車・家電・建築資材などの解体から出る金属くずの回収が主業務に

  • 製鋼所などへ鉄スクラップを原料として供給

  • アルミ・銅・ステンレスなどの非鉄金属スクラップ市場も拡大

 

この頃から「スクラップ&ビルド」という言葉が使われるようになり、壊して再利用する流れが産業の常識になっていきます。


♻ 4. 平成以降:「資源循環型社会」の主役へ

 

環境意識の高まりとともに、スクラップ業は単なる廃棄処理業から資源回収・再流通のキープレイヤーとして再評価され始めました。

  • 家電リサイクル法(2001年)、自動車リサイクル法(2005年)などの制度化

  • 金属相場の高騰により、鉄や銅の価値が再認識される

  • ISO認証やトレーサビリティ導入により、透明性・品質管理も強化

 

今では「鉄くず屋」ではなく、「メタルリサイクル企業」としてのブランディングが進んでおり、持続可能な社会を支える一翼を担っています。


✨まとめ:スクラップは“過去”を“未来”に変える資源

 

スクラップは、単なるゴミではなく、「かつて使われていたものを、もう一度資源として蘇らせる仕事」です。
その歩みは、まさに「もったいない」から始まり、「サステナブル」へとつながる歴史そのもの。

次回は、そんなスクラップ業界において現場で守られている“鉄則”について、詳しくご紹介します!

次回もお楽しみに!

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